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今回は予定通り機器の一つを紹介します。
・ベアーハガー
もともとはヒト用で使用されている、手術中に体温を維持する機器です。
全身麻酔中は体温が低下しやすいのですが、低体温は死亡率・麻酔の安定性や覚醒・術後の合併症等に大きく関与します。
この機器を使い始めてから、動物たちが受けてしまう手術の負担がグッと減り安全性が一層高まったと感じています。
全身麻酔時は生命維持の機能が低下するため、僕たちがその機能を補うことになります。
どんなに技術が発達しても生命の能力に並ぶことはできないので、全身麻酔はどうしても100%の安全性を保障することができない処置です。
そのため、全身麻酔後に重篤な後遺症が残ってしまう場合もあれば、ひどいときには死亡してしまうことすらあります。(これは確率が違えどヒトでも同様です。)
それでも全身麻酔下でしか行うことができない有意義な治療や検査(手術・MRI検査・内視鏡検査等)があるため、毛嫌いするばかりでもいけません。
少しでも、例え1例だとしても後遺症が出ないで済む患者さんがいるのならば、命を落とさずに済む患者さんがいるのならば、これはとても素晴らしいことだと思います。
ベアーハガーは確実に1例以上の患者さんの助けになってくれると思わせてくれる安心感です。
もう手放せません!